世界中の製造プロセスで行われている継続的な改善方法論が数多くあります。リーン生産、シックスシグマ、カイゼンに代表されますが、これら全ての方法論に共通している1つの事柄があります、それらは改善を行うために実行可能なデータが必要という事です。そのため、どのように実用的なデータを手に入れるのかが共通の課題となります。
すべてのデータは生データから始まり、実用的なデータを得るためにはデータの解析が必要になります。現在、このプロセスの自動化を補助するデバイスがあります。バーコードやRFID技術などの自動データ収集(ADC)は、プロセスを見える化します。RFIDは、バーコードのようにデータを保存するデータベースを構築する必要がなく、個々のタグにデータを保存するため、データ収集の方法をより高度に進化させることができます。RFIDは、プロセス中の製品やパレットに直接データを保存するため、より詳細にデータを保存することがが可能になります。
RFIDを導入するとプロセス全体で品質と生産効率を向上させることができます。例えば、X社では全部で35回の工程が必要な製品を生産しているとします。各工程の間には、ビジョンシステムによる品質チェックがあり、前の工程ミスがないかどうかを確認します。品質の問題が検出されると、自動的にタグに書き込まれます。次の工程では、ワークステーションにワークが入ってすぐRFIDタグの情報が読み込まれます。ここで生データが実用的なデータになります。品質に関する問題が認識されれば、すぐに何らかの行動を起こさなければなりません。この時点でデータは明確な意味持つため、実用的なデータになります。タグに書き込まれたエラーコードは「10」に過ぎないかもしれませんが、システムでは工程5と工程6の間で不具合が起こったことを認識できます。これにより、核心を突く行動を起こすことができます。品質に問題のある製品の製造工程がすべて終了してからではなく、工程5の不具合を調査してすぐに修正することができます。
最終的には、ミスのないプロセスこそが組織に成功をもたらすものです。しかし、効率的かつ正確にプロセスを実行するためには、記号化された生データではなく、実用的なデータにアクセスする必要があります。実用的なデータとは、RFIDシステムが自動的に収集する生データから得ることができます。
RFIDの詳細については www.balluff.jp をご覧ください。