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RFIDアプリケーションのためにスループットを考えましょう

Posted by Balluff on Aug 17, 2020 1:42:32 PM

実際に、RFID製品は個々の工程に必要な時間を減らし、全体的なラインの生産スピードを上げることができます。これは良いことです。常に高速な装置は要求されます。しかし、一度に生産される製品の数を増やしたり、生産スピードをあげたりすると、それに比例して品質管理の要求も増えていきます。これもまた、良いことでもあります。なぜなら、これによりメーカーと消費者の関係がWin-Winの方向につながるからです。しかし、品質への要求が高まるにつれ、データ量も増えていきます。プロセスから統計を取るためには工程管理、系統データ、組立データなど、膨大なデータが必要です。そのためにタグには十分なデータ容量と、リーダーにはプロセスに追いつくだけの十分な通信速度が求められます。一定時間内に転送できるデータ量をスループットといいます。

 

RFIDアンテナのスループットは通常1secまたは1msecあたりのデータ量(バイトまたはキロバイト)で表されます。すべてのRFIDシステムの通信速度は、タグに読み書きされるデータ量に依存しています。そのため、高いスループットが要求される場合にRFIDアンテナで注意すべき項目はバッファサイズです。データ転送、ビットレート、ボーレートなどの専門的な話題に触れてしまうと長くなるので、マーケティング担当者的な視点から説明します。RFIDシステムをデータを運送する輸送会社と置き換えて考えてください。この輸送会社のトレーラーが、アンテナからタグ、タグからアンテナへとデータを配達します。トレーラの大きさが前述のバッファを表しています。バッファは、32バイト、64バイトなどの決まった量のデータを保持することができます。これは、アンテナごとに異なります。

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同じ速度で動作するシステムでも、まったく異なるスループットを持ってる場合があります。トレーラーの例に戻ると、2台のトレーラーが同じ速度で道路を走ったとしても、一方のトレーラーはもう一方の半分のサイズしかないので、半分の量の製品(この場合はデータ)しか運べません。つまり、同じ量のデータを転送するためには、半分のサイズのトレーラーは2回(サイクル)移動をしなければならないのです。転送するデータ量が大きい場合だと、サイクル数やトリップ量が多いほど転送速度が遅くなるため、バッファサイズが重要になります。

結局のところ、データの転送速度は通信速度だけでは判断できません。生産効率をさらに向上させるため、システムの特徴をもう少し深く掘り下げて、ただ通信速度が速いだけでなく、多くのデータを転送させることができるシステムを構築しているか確認しましょう

詳細は www.balluff.com をご覧ください。

トピック: rfid