産業用生産設備の自動化といえば、主にコントローラやセンサ、アクチュエータに焦点が当たります。しかし、パワーサプライやコネクタも効率的な立ち上げや自動化ソリューションの成功にとって重要なコンポーネンツです。状態監視機能を備えたパワーサプライは、簡単かつ迅速なセットアップとトラブルシューティングの時間削減で、設備や組立てケーブル、コネクタの寿命向上に貢献します。
制御盤内設置のIP20対応パワーサプライ
通常、ヨーロッパで設計された産業用装置の制御盤に搭載されたコンポーネンツの定格電圧は24V DCです。ほぼすべてのセンサやコンタクタ、リレー、バルブターミナルの定格電圧は24V DCで定められています。多くの産業用センサが10 ~ 30V DCであるように、コンポーネンツによっては駆動電圧が幅広く取られている場合もあります。そして、一般的にはパワーサプライは制御盤内に設置されます。
この場合、パワーサプライの保護構造はIP20で十分です。(WikipediaのInternal Protectionをご参照ください。)
分散型設置
昨年から分散設置のコンセプトが益々、普及してきました。
制御盤の外へ設置するIP67対応パワーサプライ
センサやアクチュエータだけでなく、パワーサプライもコンベアシステムに沿って設置されます。制御盤で保護することができないため、通常はIP67などの高いIP値を求められます。最新バージョンのパワーサプライでは、電気的負荷の監視やストレスレベル (内部温度と電流値の組み合わせ)、場合によっては寿命を含めた状態監視情報を提供します。私たちはこの機能を「Heartbeat」と呼び、この状態監視情報をIO-Linkを経由して通信します。
IO-Link対応IP67パワーサプライ HEARTBEAT®
状態監視機能 HEARTBEAT®
Heartbeat機能は、ストレスレベル、負荷レベル、寿命レベルの3つのインジゲータで構成されています。これらHeartbeatのインジゲータにより、パワーサプライの稼働状態が見える化でき、必要な時にパワーサプライを交換することができます。最終的にはこの状態監視情報により、通常の交換サイクルより何年も長い、本来のパワーサプライの寿命を完全に使い切ることができます。
バルーフのIO-Link対応パワーサプライの利点:
- ストレスレベル、負荷レベル、寿命レベルのインジゲータ表示で構成されるHEARTBEAT®機能
- 高エネルギー効率 (効率性: >93%)
- 電気的耐性 (パワーブースト: 150%、4秒間)
- 長寿命 (最短耐用年数 (負荷100%、40℃使用時): 15年)
- 耐振動・衝撃性
- IO-Linkインタフェース搭載
- 電源とIO-Link間で完全絶縁
- IP20とIP67タイプを用意
パワーサプライに搭載されたストレスレベル、負荷レベル、寿命レベルのインジゲータは3色で状態を表示します。また、現在の状態をIO-Link経由で伝送します。
動画の中で、インテリジェントなIO-Link対応パワーサプライ HEARTBEAT®の特徴について説明しています。
コネクタと端子台
フィールドバス/ネットワークモジュールや端子台、センサ、アクチュエータ、電源の通信と電源は、片側/両端のモールドされたコネクタケーブルで接続されています。特に量産機の製造には、両端コネクタ付きケーブルが迅速な電気接続を提供します。
分散型設置のコンセプトはケーブルの全長が短くなるという利点があります。電気接続や装置の起動も迅速になり、組み立て式コネクタを使用すれば誤配線も削減できます。
サマリー:
鎖のように配線が張り巡らされている装置の中では、最も弱い要素が引張強度を規定しています。装置の品質に関連するのセンサ以外にも、パワーサプライとコネクタがあります。
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