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バルーフが定める状態監視とは?

Posted by Balluff on Jul 23, 2020 3:15:53 PM
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予兆保全

予兆保全とは装置の稼動に関する情報を収集することで装置の健康状態を判断し、メンテナンスや可能な限りの改善を施すことです。これにより、予期しない障害を回避し、装置の稼働率を最大限発揮する決定を行うことができます。装置のメンテナンスは、メンテナンスコトス削減による利益向上の要求により進化してきました。次に示すのは、メンテンナンスコンセプトの歴史です。
- 事後保全
- 予防保全
- 予兆保全

 
予兆保全の利点

経験上、工場で予兆保全を立ち上げれば、工場の生産性が向上することは証明されています。
- 装置の信頼性向上 - "想定外の障害"を削減
- メンテナンスコストの削減 - 解決すべき問題を明確に理解
- 生産性能向上 - 装置の能力を最適化
- エネルギー消費の削減 - 摩擦の低減による振動の減少
- ベアリングの寿命の延長 - 振動や摩擦による障害を削減
- 製造品質の向上 - 振動の低減と歩留まりの向上

予兆保全やそれに伴う修理・交換作業を実施するには、センサによる状態情報やプロセスチェーン、ワークのトレーサビリティが非常に重要です。

装置稼働中の継続的な状態監視により、情報をリアルタイムに取得でき、生産プロセスの適切な管理と活用を行うことができます。これにより、コスト削減と生産性の効率化を同時に実現できます。
装置の監視は、運用の効率化を向上させながら、設計や開発の改善に直接結びつきます。また、監視機能により、人員配置の最適化を図ることができます。

P-Fインターバルとは、障害の傾向を察知したときと機能的な障害が発生したときの期間を示します。異なる技術ごとにP-Fインターバルは定めれらています。例えば、ベアリングの障害検出(ボールベアリングの標準的な摩耗)を予兆保全したい場合、いくつかの予兆に関するタスクや技術が求められます。次にベアリングの障害検出に必要な予兆技術を示します:

- 振動解析
- オイル解析
- 音響解析 (ベアリングのノイズ)
- 熱画像 (ベアリングの温度)
- 煙検知

 

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振動は、安定性 (全体的な振動)やベアリングの障害、部品のストレスなど、動的な状態を検出するための最も重要な動作パラメータとして考えられています。メカ的な障害の多くは過剰な振動として現れます。

 

モーターやポンプ、ファン、リニアガイドなどの回転機器やタイミング駆動機器が抱える稼働中の共通の問題を次に示します。
1. メカ的な摩耗 - ベアリングの障害、回転翼の摩耗・脱落、空回り...
2. 部品の劣化 - 位置ズレ、緩み、不安定、構造的な問題
3. メカ的な衝撃 - 物体の巻き込み、回転翼の衝撃、タイミングのズレ
4. ボールベアリングの損傷
5. オーバーヒート - 過負荷、グリスやオイルの劣化、電気的な問題

 

バルーフの状態監視センサ BCMは、稼働中の装置や環境の様々な物理的パラメータを監視できます。
このセンサは1つのセンサで次のような測定機能を備え、あなたの機器状態を検知できます。
- X / Y / Z 3軸の振動 - 速度、加速度
- 温度
- 相対湿度
- 気圧

 

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さらに内蔵されたデータ処理機能により、大容量の生データから必要な状態情報を計算することができます。
- 振動速度 [1軸 + マグニチュードごと]
RMS、平均、標準偏差、ピーク・トゥ・ピーク、クレストファクタ、尖度、歪度
- 振動加速度 [1軸 + マグニチュードごと]
RMS、ピーク・トゥ・ピーク

 

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これにより、生データを別体の評価ユニットに送ったり、外部のシステム内で活用できる値に計算したりするなどの煩雑で複雑な作業が不要になります。その代わり、意味ある情報をセンサから直接取得し、解析や評価に直接利用することができます。標準規格のIO-Link通信を介して、センサを用途に合わせてパラメータ設定でき、あなたのアプリケーションへ個々に適合した解析を行うことができます。

15kW以上の出力と120~15,000r/minの速度を持つ汎用的なアプリケーションは、ISO 10816-3の産業用回転機器としてセンサ内の標準振動プロファイルに登録されています。これは、実アプリケーションへの適合にとても便利です。

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IO-Link経由で基準値や最適なパラメータを直接設定可能

 

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また、必要に応じて各軸に対して振動のプリアラームとメインアラームを設定でき、IO-Link経由で上位のシステムへアラームを伝達することができます。

 

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稼働する装置全体の中でどこのポイントにどのような振動があり、どのように設置して測定するかが課題です。

一般的に、耐摩耗軸受の振動がベアリングの負荷を監視する最も最適なポイントとされています。機器の設計によっては、この領域でのデータ収集が制限される場合があります。そんため、シンプルに最適な信号を得られる測定ポイントを選んでください。

 

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- 場所 - 常に装置の同じポイントで測定
- 方向 - 振動は3方向での測定が必要
A 軸方向
H 水平方向
V 垂直方向
- 角度 - 常に面に対して垂直 (90° ± 10°)
- 設置強度 - 設置強度は常に一定であることが必要。マグネットを推奨。

 

バルーフの状態監視センサは、0.00064m2のほぼ親指と同じサイズです。これにより、狭小スペースでも機器を監視できます。で

 

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また、BCMは1つのセンサで同じ場所の3軸の振動を同時に測定することができるため、大幅なコスト削減が実現できます。

 

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センサが正確に実際のセンサデータをフィードバックできるよう、BCMはネジ固定とマグネットホルダによる設置の両方に対応しています。

 

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バルーフの状態監視センサのさらなる詳細は、バルーフのオフィシャルウェブサイト www.balluff.jp を御覧ください。

トピック: PredictiveMaintenance, ConditionMonitoring, 状態監視, 予兆保全