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いつ、IO-Link対応のRFIDを使用する?

Written by Balluff | Jul 23, 2020 9:23:44 AM

RFIDはタグとアンテナ、プロセッサで構成される単純な識別ソリューションであることはかなり明確です。

 

タグにはアプリケーションにとって重要な情報が保存されています。情報は4 ~ 12 Byteのナンバープレートと呼ばれる短い識別番号であったり、アプリケーションによってはビルドデータ、プロセスデータ、系統データなど、製品に関する全ての情報を保存している場合もあります。タグは最大で128 kByteの容量を持つためこれらの情報を保存することができます。このシナリオは「いつ、IO-Link対応のRFIDを使用する?」という質問の回答に役立ちます。

IO-Linkは製造現場での生産活動を楽にします。制御盤内のごちゃごちゃを解消し、プラグアンドプレイで、ほとんどの主要なコントローラに接続できます。RFIDに関しては、IO-Linkが正しい選択であるかどうかを判断するために「どれくらいのデータ量を読み取る必要があるか」を確認しなければなりません。

IO-Linkは少量のデータの転送に特化しており、大量のデータを転送すると大幅に通信速度が低下します。具体的にどういうことがご説明します。IO-Link対応のRFIDシステムは、10Byteと32Byteの2タイプがあります。この10Byteと32Byteはバッファサイズまたはデータの転送パケットサイズと考えてください。2つのトラックがトレーラーで荷物を輸送していることを想像してください。32Byteのトレーラーは、10Byteのトレーラーよりも多くの荷物を1度に運ぶことができます。そのため、10Byteトレーラーでより多くのデータを運ぶ場合は何度も往復する必要があります。往復の回数が増えると輸送に時間がかかってしまいます。扱うデータ量が 8 Byte程度ならば10 Byteのアンテナでも問題ありませんが、28 Byteある場合は 32Byte版のアンテナを選定する必要があります。具体的には、通信速度が大幅に低下するため、96Byte以上のアプリケーションではIO-Link対応のRFIDアンテナを選定すべきではありません。

スピードが必要?

IO-Link対応のRFIDアンテナは16Byteのデータを読み取るのに約0.2秒、96Byteを読み取るのに約0.5秒かかります。96Byte以上のデータを読み取ると、通信時間がさらに増加してしまいます。最新の高速RFIDシステムであるBIS Vシリーズと比較するとどれほど遅いか分かります。BIS Vは256 Byteのデータを約0.2秒で読み取ることができます。

RFIDシステムの選定はタグのデータ容量と通信にかかる時間が必要な条件を満たしているか確認する必要があります。

RFIDシステムの詳細は www.balluff.jp をご覧ください。